貴方の為なら私は…2






今俺は、病院にいる。


由夢が飛び降りたとき、下に丁度花壇があり、


その土の上に落ちたことで、一命は取り留めた。


だけど、由夢は目覚めない…ずっとずっと…


なぁ由夢。俺の顔見てみろよ…。


由夢が目の前で居なくなるのを見てから、


俺、ずっと泣きっぱなしなんだよ…


なぁ由夢。何ずっと寝てんだよ…


起きろよ由夢…


「って言っても起きねぇよ…な……。


また明日来るよ、由夢…」


そう言って去ろうとしたとき。


「由夢姉!って、誰だよ…あんた。」


は?え?待て、コイツあのときの…?


【由夢姉】って言ったか…?


「おい、お前もしかして、もしかしなくても…」


「俺は由夢の弟だけど?それよりあんた誰?」


「お、俺は由夢の彼氏…だけど」


「え、君が⁉彼氏?由夢の彼氏?」


「お、おう…」


「いやぁ〜、会ってみたかったんだよなぁ〜


そうだ、名前は?教えてよ」


「か、神楽翔也だ。」


「へぇ〜翔也ねぇ〜…。いい名前だな。」


「そっちは?名前、教えてくんねぇの?」


「あ、忘れてた。俺は由夢の弟の由衣!


よろしくな!」


「おう、よろしく。」


「ところで翔也は帰るとこだったのか?」


「あ、あぁ。そろそろ帰ろうと思ってた。」


「そうか…また明日来てやってくれよ、な?」


「分かった。じゃあな…」




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