OLが暴走族に絡まれた
「ごめん、唯望。」
俺はそう言うと、後ろから唯望を抱きしめた。
自分でも分からないことだらけだ。
出会って数時間しか経ってないのに
こんなに愛しくなるなんて。
唯望のこと、何も知らないのに
こんなに愛しくなるなんて。
「ちょっと!オバサンをからかうのもいい加減にしなさい!」
唯望はそう叫ぶと、俺を無理やり引き剥がした。
「オバサンオバサンって、唯望いくつなの?」
「そんなのどうでもいいでしょ!」
4個目の缶を空にすると、唯望は怒ったように缶を机に叩きつけた。
「どうでもよくない。知りたいから教えて。」
唯望の目をじっと見つめて頼んでみる。
恥ずかしそうに目を逸らしながら
「…優真くん酔ってる?」
「酔ってない。そもそも飲んでない。」