OLが暴走族に絡まれた
「あぁ、あのドアの奥にあるから。」
俺は風呂場の場所だけ教えて、急いで部屋を出た。
ヤバい。とにかくヤバい。
大きく深呼吸をして、最初に唯望を寝かせていた幹部室へ戻る。
「あ、なんで戻ってきてんの?」
俺の顔を見るなり、歩希が失礼なことを言ってくる。
「悪いかよ。ってかお前なんでいんだよ。今日も女のとこに泊まるって言ってたくせに。」
「いやいや、優真が女連れ込んだって聞いて女と遊んでなんていられねーだろ?」
にやにやと歩希が言ってくる。
「で、女はどうした?」
俺の分の飲み物を用意しながら、輝月が聞いてくる。
「酒飲んで、シャワー浴びてる。」
「おお!じゃあ早く戻れよ〜!」
「別にそんなつもりじゃない。」
「嘘つけ。だってすんげー美人なんだろ?」
「誰が言ってた?」
確かに唯望がすげー美人なのは認めよう。
だが、なんだか軽い気持ちで手を出していいとは思えない。
歳上だからか、それとも…
「輝月、アイツのこと、調べといてくれ。」
どこか見覚えがあるからか。