耽溺愛ークールな准教授に拾われましたー
熱くなった体をすっと冷たい空気が撫でる。
美寧は小さく身震いをした。
(エアコンの風…ちょっと寒いかも……)
そんなことが頭を過ぎったとき、美寧の体がぐっと起こされた。目を丸くする彼女の髪を、怜がそっと撫でる。
「嫌になりましたか?俺のこと……」
心配そうに伺う怜に、美寧は再び頭を左右に振った。
「ほんとに?」
それでも尚心配そうに美寧の顔を覗き込んでくる。
とっさに口から言葉が突いて出た。
「ほんと!気持ち良かったよ!」
しまった、と思った時には遅かった。
怜は目を大きく見開いている。
(な、なんてことをっ!私のばか~~~っ!!!)
顔がみるみる真っ赤になっていく。時すでに遅し、とはこのことだ。
「あのっ、えっと、これは……その、」
言い訳なんか一つも思い浮かばない。
顔を真っ赤にして慌てふためく美寧に、怜はクスリと小さく笑った後破顔した。