耽溺愛ークールな准教授に拾われましたー
「ついてますよ。」
向かいから伸びた手がミネの口元に触れる。
「あ、えっ?」
「何が」と言う前に怜の親指が口の端に触れグイッと拭っていった。怜は自分に戻した親指をペロリと舐める。
美寧を視線で捕えたまま、舌先でペロリと舐めるその仕草に、美寧の体は一瞬でカーッと熱くなった。
大人の色気に満ち溢れた怜の姿に、美寧はくらりと眩暈を起こしそうになる。
「も、もうっ、それくらい自分で出来るから…子ども扱いしないでっ。」
恥ずかしさと動揺を誤魔化そうと、つい言葉が荒くなった美寧に、怜はスッと目を細めた。
「子ども扱いしてるように見えますか?」
さっきより更に増した色香を漂わせながら、細く長い指先が美寧の顔の横に伸びる。そのまま横髪をそっと耳に掛けられて、美寧の肩がピクリと震えた。
心臓がドクンと音を立て跳ね上がる。そのまま加速していく心音が、耳の奥に響いている。
怜は右手で頬杖をつきながら、左手では美寧の髪を指に巻き付けくるくると毛先で遊んでいる。
「れ、れいちゃん?」
いつもとは違う彼の雰囲気に、美寧はたじろいだ。怜は時々、美寧の反応を面白がってからかってくることがある。もしかしたら新手のからかいなのかもしれない。そう思った美寧はジロリと怜を睨んだ。
「いつだって怜ちゃんは私のこと子ども扱いしてるでしょ!?私は正真正銘の大人の女性ですっ。」
「それでは、大人の女扱い、しましょうか。」
「え?」