耽溺愛ークールな准教授に拾われましたー
「着替えて顔洗ったらお花のお仕度するね」

仏壇に供える花の準備は、ここで暮らし始めて最初に持った大事な役目。

着替えをするため障子を閉めようとした所で、怜が「あ、」と何かを思い出した顔をした。

「ミネ、今日はお花をいつもの倍作って貰ってもいいですか?」

「倍?」

「はい。半分はお墓の方へ持って行こうと思っています」

「ーー分かった。じゃあ準備してくるね」

「よろしくお願いします」

お互い朝の準備に取り掛かった。


< 223 / 353 >

この作品をシェア

pagetop