耽溺愛ークールな准教授に拾われましたー

怜が『道草』の為に足を向けたのは、霊園と駐車場の間にある小路。
怜が立ち止まったのはちょうどその小路へ入る場所だった。

緩やかな坂になっている小路を二人で歩く。トンネルのように木々が覆い重なっているからあまり暑くない。

通り抜けたその先には、こじんまりとした展望台があった。


「座りましょうか」

怜に誘導され、二人は展望台の端にある屋根つきの休憩スペースへと足を向けた。

二人で並んでベンチに腰を下ろす。

展望台からは、小高い丘の上にある霊園を更に少し高い場所から見下ろす形で、街の方まで一望できるようになっていた。

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