耽溺愛ークールな准教授に拾われましたー
「我慢してください………もう少しだけ」
「も、もう……はやくっ……」
「すみません。もう少しだけ……」
「うっ………」
「……大分熱くなってきましたね」
「やっ、……うう~~、れい、ちゃん……」
「ここで止めるとあとが大変ですが……」
「うぅっ……あっ」
「……大丈夫ですか?……もう終わりにしましょうか?」
「う、……ううん、大丈夫……最後まで、ちゃんとして……お願い」
「ふふっ、頑張ってください。もう少しですから―――」
長い指と熱く湿った感触が首筋に当たり、ソファーの上の美寧は思わず肩を竦めた。
数日後には秋分を迎える連休初日の夜。
『暑さ寒さも彼岸まで』と昔の人は言ったらしいが、現代では地球温暖化の影響なのか年々残暑が長引いている。
日中の暑さに比べたら、夜は幾分過ごしやすくはなっているものの、風呂上りにいつもすることが『心地良い』と思えるにはまだまだ。
いつまで経っても上手に《《される》》ままでいられない―――本当は嫌いじゃないのに。
怜がそうしている間中ずっと熱くてたまらなくて、どうしても身を捩って彼の手から逃げ出したくなってしまうのだ。