耽溺愛ークールな准教授に拾われましたー
***
ドライヤーの後は夜のティタイム。光量が絞られた温かみのある黄色い光が部屋を包んでいる。
フロアスタンドが優しく手元を照らしてくれるソファーに座り、一日の締めくくりに二人並んで飲み物を飲む。
これもまた、いつのまにか日課になっていた。
夜の暑さが和らいできた最近は、温かいハーブティを淹れて飲むことが多い。
少し前までは怜特製の梅シロップを炭酸で割った梅サイダーを飲んでいたが、もうすっかり飲み尽くしてしまっていた。
「カモミールのいい香り……」
カップから立ち上がる優しい香りを吸い込みながら美寧が言うと、隣で怜が頷く。
「そうですね。レモンの香りもして、とても飲みやすいです」
カモミールブレンドティは就寝前のこの時間にぴったりだ。
林檎によく似たカモミールの香りは、寛いだ気分になれて心地良い眠りにつけそう。レモンバームやパッションフラワーの爽やかな香りは、まだ夏の気が濃く残る今時分でも飲みやすい。
「あ~、今日のオムライスもすごく美味しかったなぁ」
ハーブティとは全然関係ない美寧の台詞に、怜がクスリと小さく笑いを漏らす。
「ミネは本当にオムライスが好きですよね」
「だってれいちゃんのオムライス、ほんとにほんとにおいしいんだもん」
「光栄です」
そう言って、ふふっと笑う怜を見上げながら美寧は「本当だもん」と言う。
「もちろんミネストローネも美味しかったよ?」
「ありがとうございます」
今日の夕食は美寧の大好物のオムライスだった。
ふわふわとろとろの卵に包まれたケッチャプライスの上から、きのこと玉ねぎを赤ワインで煮込んだ怜特製デミグラスソースがたっぷり掛かっていた。
一緒に出されたのは具沢山のミネストローネ。夏野菜がたっぷり入ったそのスープは、大好物を沢山食べたい美寧にバランス良く栄養を取ってもらおうという怜の作戦。オムライスの時はあまり他のおかずを用意しないのは敢えてのことだ。
「ミネストローネ、ミネスト……ミネ………」
美寧はそう呟いた途端、何かを思いついたようにローテーブルに置かれたスマホに手を伸ばした。
ドライヤーの後は夜のティタイム。光量が絞られた温かみのある黄色い光が部屋を包んでいる。
フロアスタンドが優しく手元を照らしてくれるソファーに座り、一日の締めくくりに二人並んで飲み物を飲む。
これもまた、いつのまにか日課になっていた。
夜の暑さが和らいできた最近は、温かいハーブティを淹れて飲むことが多い。
少し前までは怜特製の梅シロップを炭酸で割った梅サイダーを飲んでいたが、もうすっかり飲み尽くしてしまっていた。
「カモミールのいい香り……」
カップから立ち上がる優しい香りを吸い込みながら美寧が言うと、隣で怜が頷く。
「そうですね。レモンの香りもして、とても飲みやすいです」
カモミールブレンドティは就寝前のこの時間にぴったりだ。
林檎によく似たカモミールの香りは、寛いだ気分になれて心地良い眠りにつけそう。レモンバームやパッションフラワーの爽やかな香りは、まだ夏の気が濃く残る今時分でも飲みやすい。
「あ~、今日のオムライスもすごく美味しかったなぁ」
ハーブティとは全然関係ない美寧の台詞に、怜がクスリと小さく笑いを漏らす。
「ミネは本当にオムライスが好きですよね」
「だってれいちゃんのオムライス、ほんとにほんとにおいしいんだもん」
「光栄です」
そう言って、ふふっと笑う怜を見上げながら美寧は「本当だもん」と言う。
「もちろんミネストローネも美味しかったよ?」
「ありがとうございます」
今日の夕食は美寧の大好物のオムライスだった。
ふわふわとろとろの卵に包まれたケッチャプライスの上から、きのこと玉ねぎを赤ワインで煮込んだ怜特製デミグラスソースがたっぷり掛かっていた。
一緒に出されたのは具沢山のミネストローネ。夏野菜がたっぷり入ったそのスープは、大好物を沢山食べたい美寧にバランス良く栄養を取ってもらおうという怜の作戦。オムライスの時はあまり他のおかずを用意しないのは敢えてのことだ。
「ミネストローネ、ミネスト……ミネ………」
美寧はそう呟いた途端、何かを思いついたようにローテーブルに置かれたスマホに手を伸ばした。