耽溺愛ークールな准教授に拾われましたー
「でも、私が行かないと…きっと、迷惑が……」
布団に横たえられても尚、美寧は食い下がる。そんな彼女に布団を掛け直すと、彼はこう言った。
「どんな事情かは分かりませんが、そんな体ではとても無理です。これからのことは熱が上がってから考えましょう、ミネ。」
「えっ…どうして、私の名前……」
「俺は怜。ここは俺の家。今はそれ以外のことは考えないで。」
怜は薄い微笑みを浮かべると
「食べられそうなものを作ってきます。それまでもうしばらく寝ていてい下さいね。」
そう言って、布団の横から腰を上げ、襖の向こう側へ行ってしまった。