耽溺愛ークールな准教授に拾われましたー

(れいちゃん、怒ってなかったよね…良かったぁ。)

奥の部屋へと入って行く怜のうしろ姿を見送りながら、美寧はホッと胸を撫で下ろす。
今朝、怜が出かける前にした遣り取りを思い返した。


                    
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「えっ?お仕事に行っちゃうの?」

朝食中、突然聞かされた予定変更に、美寧の口から驚きの声が上がる。

「ええ…急なトラブルで、出勤せざるを得なくなりました。」

「そうなんだ……」

そう呟いた美寧は、明らかに肩を落とした。そんな美寧を見て怜は申し訳なさに眉を下げる。

「すみません。今日は一緒に出掛ける約束でしたのに。ミネには本当に申し訳ないのですが…」

怜が謝罪を口にしても、美寧は俯いたまま黙っていた。

そうして気まずい雰囲気の中、手早く朝食を済ませた怜は、よほど急ぎの仕事だったのか、慌ただしく仕度をして家を出て行ったのだった。



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