旦那様の独占欲に火をつけてしまいました~私、契約妻だったはずですが!~
「芽衣ちゃんさ、今、ものすごくグルグルと悩んでいるでしょ?」
「えっ!?」
図星を突かれて大きな声が出てしまうと、門脇部長の笑いは増すばかり。
「アハハッ! やっぱり芽衣ちゃんは可愛いな」
「かわっ……!? 可愛いですか?」
言われ慣れていないワードに恥ずかしくなる。だけど彼は「あぁ、可愛い」と繰り返し言う。
「大恋愛の末に結婚している人たちばかりじゃないだろ? 出会ってすぐ結婚を決めちゃう人たちだっている。……俺たちはお互いのことを知らないわけではないし、結婚から関係を築くのも俺はアリだと思うんだけど、芽衣ちゃんは違う?」
そんなことを聞かれても困る。だって私自身、そういう始まり方があってもいいと思って婚活していたのだから。
だったらいいんじゃないかな。門脇部長と結婚しても。……それに私、門脇部長のことを嫌いじゃないもの。上司としてすごく尊敬しているから。
そんな彼となら、案外良い関係を築いていけるのかもしれない。
だけどひとつだけ気がかりなことがある。
「あの、ひとつお願いしていいですか?」
「もちろん。なに?」
それは結婚するにあたって、避けては通れない道。そして、婚活相手に振られてしまう理由でもある。
「えっ!?」
図星を突かれて大きな声が出てしまうと、門脇部長の笑いは増すばかり。
「アハハッ! やっぱり芽衣ちゃんは可愛いな」
「かわっ……!? 可愛いですか?」
言われ慣れていないワードに恥ずかしくなる。だけど彼は「あぁ、可愛い」と繰り返し言う。
「大恋愛の末に結婚している人たちばかりじゃないだろ? 出会ってすぐ結婚を決めちゃう人たちだっている。……俺たちはお互いのことを知らないわけではないし、結婚から関係を築くのも俺はアリだと思うんだけど、芽衣ちゃんは違う?」
そんなことを聞かれても困る。だって私自身、そういう始まり方があってもいいと思って婚活していたのだから。
だったらいいんじゃないかな。門脇部長と結婚しても。……それに私、門脇部長のことを嫌いじゃないもの。上司としてすごく尊敬しているから。
そんな彼となら、案外良い関係を築いていけるのかもしれない。
だけどひとつだけ気がかりなことがある。
「あの、ひとつお願いしていいですか?」
「もちろん。なに?」
それは結婚するにあたって、避けては通れない道。そして、婚活相手に振られてしまう理由でもある。