旦那様の独占欲に火をつけてしまいました~私、契約妻だったはずですが!~
いつも並んで座っていたソファに腰掛け、コーヒーを啜るものの、話し出すタイミングが掴めない。
勢いそのままに来てしまったけれど、なにから話せばいいんだろう。
カップを手にしたまま考え込んでいると、先に彼が口を開いた。
「昨夜はひどいことを言って、本当に悪かった」
「あ……いいえ。私の方こそ勝手に部屋に入って見てしまい、すみませんでした」
またお互い言葉が続かなくなり、沈黙の時が流れる。
なにやってるのよ、私。腹を括ってきたじゃない。……だけどこうして隣に座っているだけでドキドキするほど、私は俊也さんのことが好き。
だからこそ言わないと。これ以上好きになったら、もっと自分が苦しくなるだけだから。
自分を奮い立たせ、小さく深呼吸をして切り出した。
「あの、すみません。実は昨夜、実家でお兄ちゃんから聞きました。……俊也さんと姫乃さんのことを」
ゆっくりと彼を見ると、とても驚いている。でもすぐに目を伏せ、「そうか」と力なく呟いた。
「昨日の答え、今伝えてもいい?」
「昨日の答え……ですか?」
聞き返すと俊也さんは、手にしていたカップをテーブルに置き、私の方を向いた。
勢いそのままに来てしまったけれど、なにから話せばいいんだろう。
カップを手にしたまま考え込んでいると、先に彼が口を開いた。
「昨夜はひどいことを言って、本当に悪かった」
「あ……いいえ。私の方こそ勝手に部屋に入って見てしまい、すみませんでした」
またお互い言葉が続かなくなり、沈黙の時が流れる。
なにやってるのよ、私。腹を括ってきたじゃない。……だけどこうして隣に座っているだけでドキドキするほど、私は俊也さんのことが好き。
だからこそ言わないと。これ以上好きになったら、もっと自分が苦しくなるだけだから。
自分を奮い立たせ、小さく深呼吸をして切り出した。
「あの、すみません。実は昨夜、実家でお兄ちゃんから聞きました。……俊也さんと姫乃さんのことを」
ゆっくりと彼を見ると、とても驚いている。でもすぐに目を伏せ、「そうか」と力なく呟いた。
「昨日の答え、今伝えてもいい?」
「昨日の答え……ですか?」
聞き返すと俊也さんは、手にしていたカップをテーブルに置き、私の方を向いた。