旦那様の独占欲に火をつけてしまいました~私、契約妻だったはずですが!~
そして今の俺の心の中にいるのは姫乃じゃない。……芽衣なんだ。気づいたらこんなにも彼女で心を埋め尽くされている。
好きになる要素はたくさんあった。仕事に対する真摯な姿勢に、他人を思いやる心。そのくせ自分のことは疎かになる。
家族と向き合うことができない不器用な一面もあり、頼ったり甘えたりするのが下手。でも真っ直ぐで純粋な子……。
なにより芽衣と過ごした日々はこの上なく楽しかった。居心地が良く、毎日笑って過ごせる。
だから俺は芽衣と結婚したいと思ったんだ。……きっと最初から、自分が思うよりもずっと愛していたんだ。でも――。
「姫乃は忘れてもいいと言うけど、お前のことも一生忘れない。……ずっと隣にいてくれ」
最後にギュッと指輪を握りしめ、海に向かって投げた。
弧を描いて海に落ちていく指輪を眺めながら、姫乃と過ごした日々が走馬灯のように蘇る。
よくケンカもしたし、辛い日々もあった。すべて忘れないよ。
姫乃に胸を張って幸せだと言える人生を歩むよ。……だからずっと隣で見ていてくれ。
好きになる要素はたくさんあった。仕事に対する真摯な姿勢に、他人を思いやる心。そのくせ自分のことは疎かになる。
家族と向き合うことができない不器用な一面もあり、頼ったり甘えたりするのが下手。でも真っ直ぐで純粋な子……。
なにより芽衣と過ごした日々はこの上なく楽しかった。居心地が良く、毎日笑って過ごせる。
だから俺は芽衣と結婚したいと思ったんだ。……きっと最初から、自分が思うよりもずっと愛していたんだ。でも――。
「姫乃は忘れてもいいと言うけど、お前のことも一生忘れない。……ずっと隣にいてくれ」
最後にギュッと指輪を握りしめ、海に向かって投げた。
弧を描いて海に落ちていく指輪を眺めながら、姫乃と過ごした日々が走馬灯のように蘇る。
よくケンカもしたし、辛い日々もあった。すべて忘れないよ。
姫乃に胸を張って幸せだと言える人生を歩むよ。……だからずっと隣で見ていてくれ。