旦那様の独占欲に火をつけてしまいました~私、契約妻だったはずですが!~
『そんな家族のためにも早く幸せにならないと。……というわけで、電話する前に幸せへの切符をお送りしたので、ご査収ください』

「なに急に」

丁寧に言う玲子に笑いながら聞くと、以前から誘われていた婚活パーティーの案内メールを送ったとのこと。

『倍率が高いパーティーにダメ元で申し込んだら当選したの。私、どうしても行ってみたくて……。お願い、芽衣! 付き添いでいいから一緒に来てくれない!?』

まだ婚活する気にはなれないけど、でも参加してみるのもいいのかもしれない。それに他でもない玲子にこうも必死にお願いされたら、断れないよね。

「わかったよ、一緒に行こう」

『本当? いいの!? ありがとう芽衣!』

喜びを爆発させる玲子にまた笑ってしまった。

通話を切った後、玲子から送られてきた案内メールを見ると、どうやら男性の参加条件は高収入なことのようだ。

これは玲子も行きたくなるわけだ。……開催日は一ヵ月後か。

「着ていく服あったかな」

クローゼットの中にある服を探していく。
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