旦那様の独占欲に火をつけてしまいました~私、契約妻だったはずですが!~
『キミを好きになることはできても、愛することはできない』
「芽衣ちゃん、見てごらん。綺麗な夜景だ」
「……そうですね」
目をキラキラさせて、眼下に広がる都内の夜景を見るよう勧めてくる彼に顔が引きつる。
「それよりもよかったのか? 俺が注文して。本当に飲みたいものはなかった?」
「はい。……こういうところに来たのは初めてなので」
実家を後にした私たちは、門脇部長行きつけのホテルのレストランに向かった。
予約もナシに奥の個室に通され、支配人や料理長が挨拶に来たのを見て、本当に彼はうちの会社の御曹司なのだと実感させられた。
運ばれてきたのは、どれも美味しそうな料理ばかり。だけど門脇部長は肝心の話をする気配がなく、こっちから話を振っても「食べ終わってからね」とはぐらかされた。
結局レストランでは料理を楽しんだだけ。やっと話をしようと言ってやって来たのが、最上階にあるバーだった。
窓側にあるソファ席に並んで座り、彼に飲みやすいカクテルを注文してもらい、今に至る。
ちょうど注文したカクテルが運ばれてきて、門脇部長はグラスを手にした。
「……そうですね」
目をキラキラさせて、眼下に広がる都内の夜景を見るよう勧めてくる彼に顔が引きつる。
「それよりもよかったのか? 俺が注文して。本当に飲みたいものはなかった?」
「はい。……こういうところに来たのは初めてなので」
実家を後にした私たちは、門脇部長行きつけのホテルのレストランに向かった。
予約もナシに奥の個室に通され、支配人や料理長が挨拶に来たのを見て、本当に彼はうちの会社の御曹司なのだと実感させられた。
運ばれてきたのは、どれも美味しそうな料理ばかり。だけど門脇部長は肝心の話をする気配がなく、こっちから話を振っても「食べ終わってからね」とはぐらかされた。
結局レストランでは料理を楽しんだだけ。やっと話をしようと言ってやって来たのが、最上階にあるバーだった。
窓側にあるソファ席に並んで座り、彼に飲みやすいカクテルを注文してもらい、今に至る。
ちょうど注文したカクテルが運ばれてきて、門脇部長はグラスを手にした。