旦那様の独占欲に火をつけてしまいました~私、契約妻だったはずですが!~
「だけど大学生の頃、両親と色々あって……。それからずっと両親とは一緒に暮らしていないんだ」
「えっ……今もずっとですか?」
思わず口を挟むと、彼は気まずそうに頷く。
「大学時代の大半は、母方の祖母の家で暮らしていた。両親との一件以来、このまま父さんの後を継いでいいのかわからなくなってさ。……だけどさすがに進路を決める際、話をしないわけにはいかなくて、久しぶりに口をきいたよ。両親に、俺に会社を継いで欲しい。でも無理強いはさせたくないと言われ、話し合った結果、自分がやりたいことが見つかるまで、母方の性を名乗って父さんの会社に入ることになったんだ」
「そう、だったんですね……」
意外な話にただ、驚くばかり。
つまり門脇部長は、アオノで働きたいとは思っていなかったってことだよね?
私の知る彼は、生き生きと働いていて、仕事に誇りをもっているように見えたから。
「あの、今もまだ門脇部長はやりたいことが、見つかっていないんですか?」
「えっ……今もずっとですか?」
思わず口を挟むと、彼は気まずそうに頷く。
「大学時代の大半は、母方の祖母の家で暮らしていた。両親との一件以来、このまま父さんの後を継いでいいのかわからなくなってさ。……だけどさすがに進路を決める際、話をしないわけにはいかなくて、久しぶりに口をきいたよ。両親に、俺に会社を継いで欲しい。でも無理強いはさせたくないと言われ、話し合った結果、自分がやりたいことが見つかるまで、母方の性を名乗って父さんの会社に入ることになったんだ」
「そう、だったんですね……」
意外な話にただ、驚くばかり。
つまり門脇部長は、アオノで働きたいとは思っていなかったってことだよね?
私の知る彼は、生き生きと働いていて、仕事に誇りをもっているように見えたから。
「あの、今もまだ門脇部長はやりたいことが、見つかっていないんですか?」