残酷なこの世界は私に愛を教えた
誕生日パーティー
りーさんの誕生日
◇◇◇
あれからまた1週間が過ぎた。
思ったよりも何もない、ただ平凡な日々を過ごしていた。
不気味と言えるほど静かな日々だ。
でも、変わったことも沢山ある。
麻友子はお昼を一緒に食べなくなった。
仕方ないのかも知れないし、私がとやかく言うことではない。
でも、また四人で過ごしたいと思ってしまう。
たまに廊下ですれ違ったりした。その時は綺麗な笑顔を私に向けてくれた。
それはまだ、無理に作ったものなのかな。
いつか、自然な笑顔を見れるのかな。
登下校中、隼人と手を繋ぐようになったので――隼人が繋ぎたがった――噂好きな子達の間では私達のことは広まっているだろう。
実際、美里にはすぐに問いただされた。
そんな小さなことで、泣いてないかな。
誰か隣に居てくれてるかな。
麻友子は私にとって大切な友人。
私が傷付けたと分かっていても、幸せを願わずには居られない。
そして中田先輩も来なくなった。
あの人に関しては、元々来るのが不定期だったのだけど。
中田先輩は神出鬼没。
ふらふらと好きな所に行ってしまうイメージがあるから、来なくなったのは今回の件とは関係ないのかも知れない。