そんな私は…
「特殊な“血”なんでしょ?貴女の“血”は…」

「ッ!何で…貴女が…」

「匂いです。…私、五感が優れてるの…」 

「どういう事?」

「微かな匂いにも私にとってはキツイんです。左手首を見て下さい。」

左手首を見ると、其処には擦り傷があった。
いつの間に?!

「気付かなかった…」

「…」

「気付かなくて当たり前です…森林に入った時点で、故意にされない限り、痛みが鈍くなるんですから…」

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