そんな私は…
「???」

「記憶、取り戻さない様にお願いします。」

「取り戻すんじゃなくて?」

「はい…記憶を取り戻したら、壊れる気がして、嫌なんです。」

「掟ってそれだけじゃないのか?」

「記憶を消されるまでの間、儀式があるの…私達は、それについて知らない…知ってるのは、儀式を行った者、掟を破った者しか分かりません。」

「じゃあ…何でそんな事知ってんだ?」

「毎日の様に、悲鳴が聞こえるからッです。」

「!」

「毎晩、記憶と感情を消すまで、繰り返し行ってると…盗み聞きですが。」

「本当に人間のやり方かよ!」

「チッ」

「掟…か…」
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