そんな私は…
「喋るな!」

「チッ…退いて!」
その時、レイラが動いた。

「何するんだ!」

「このままじゃ結が死ぬ!」

「ッ!」

「手遅れになる前に傷口塞ぐしか方法ないでしょ!」

「出来るのか!?」

「だから、手伝って!」

「何をしたらいいんだ?」

「この矢を持って。良いって言うまで、そのままでいて。合図だしたら、ゆっくり慎重に、抜いて!」

「は?」

「一刻を争うの!」

「わ、分かった!」

「結…は、気を失ってる。」

「何をする気だ?!」

「脊髄は免れてる。肉と肉の間で上手いこと刺さってる。」

「救急車、待った方が!」

「間に合わない…何せ今日は、どっかの族同士の争いがあって全部そっちにまわってるから。」
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