旦那サマとは打算結婚のはずでしたが。
(は、恥ずかしい)
今だってきっとすごく顔が赤い。
だって、頬が熱くてしようがないもん。
(ううう……)
恥ずかしさに堪えながら、いつまでも待たせるわけにはいかないと思い、怖々と小さく口を開けた。すると皆藤さんは少し近寄り、「それじゃ入らないよ」と笑って見せて。
「もっと口大きく開けて。でないと入れられないよ」
これ、なんの意地悪なんですか!?と問いたくなるけど声にも出せず。
私はおずおずと口を開いて、その中に雑炊がするり…と滑り込まされてきた。
ハフ…と息を吐き出すと出汁の香りと塩気が口の中へと広がっていく。
卵のとろりとした食感も加わって、意外にもあっさり飲み込んでしまった。
「美味し…」
思わず口から出た感想に、皆藤さんは気を良くしたらしい。
また一口掬うと先を私へと向け、再び雑炊を食べさせてくれる。
それを何度か繰り返すと、器の中の雑炊が空っぽになった。
皆藤さんはその後経口補水液のキャップを開け、飲み口を私へと向けて手渡そうとしてくれたんだが。
「飲める?飲ませてあげようか?」
「え?」
「昨日みたいに」
「ええっ?」
今だってきっとすごく顔が赤い。
だって、頬が熱くてしようがないもん。
(ううう……)
恥ずかしさに堪えながら、いつまでも待たせるわけにはいかないと思い、怖々と小さく口を開けた。すると皆藤さんは少し近寄り、「それじゃ入らないよ」と笑って見せて。
「もっと口大きく開けて。でないと入れられないよ」
これ、なんの意地悪なんですか!?と問いたくなるけど声にも出せず。
私はおずおずと口を開いて、その中に雑炊がするり…と滑り込まされてきた。
ハフ…と息を吐き出すと出汁の香りと塩気が口の中へと広がっていく。
卵のとろりとした食感も加わって、意外にもあっさり飲み込んでしまった。
「美味し…」
思わず口から出た感想に、皆藤さんは気を良くしたらしい。
また一口掬うと先を私へと向け、再び雑炊を食べさせてくれる。
それを何度か繰り返すと、器の中の雑炊が空っぽになった。
皆藤さんはその後経口補水液のキャップを開け、飲み口を私へと向けて手渡そうとしてくれたんだが。
「飲める?飲ませてあげようか?」
「え?」
「昨日みたいに」
「ええっ?」