旦那サマとは打算結婚のはずでしたが。

皆藤さんは私の顔を見たまま唖然としてて、私は私で、彼の言いたい意味がさっぱり謎すぎ。


ポカンと二人で顔を見合わせ無言に変わる。そしたら彼の視線がじぃっと私の髪先を見つめて＿＿。



「あっ！」


急に何かを思い出したように大きく見開く目。
そんな彼の目元を見て、何？急に…と驚いた。


「そうか…！」


何かを納得したように呟く皆藤さん。
こっちは全く納得がいかず、彼の言いたい意味もさっぱり謎のまま。


「…ねぇ、未彩さん」


名前を呼ばれ、今度こそ何か納得できる答えが戻るのかと思いきや。


「多分、何か思い違いをしてるようなんだけど、それを説明するにはちょっと複雑な理由があって…」


言い難いんだ…と何故か今度は言い訳が始まる。
だから私はまた混乱して、どういう意味？と彼に迫った。


「ハッキリ分かるように話して下さい！」


こっちはどんな答えでも受け入れる覚悟は出来てる。
最悪の場合も覚悟してるし、本当はそうでないことを心から願ってるけど。


（今のまま何も知らないでズルズルと生活するのは嫌なの。ハッキリして、きちんと仕切り直したい）