旦那サマとは打算結婚のはずでしたが。
店を出た私は彼に手を取られたまま歩き出した。
前を歩く皆藤さんは私に背中を向け、まるで怒ってるみたいにズンズンと無言で歩調を速めてる。
「…ねぇ、皆藤さん」
もっとゆっくり歩いて、と願うつもりで声をかける。
でも、彼は何も言わずに、返事もしないで黙り込んでる。
「…ねぇ、ちょっと」
ぐいっと袖をを引くようにして一瞬足を止める。
すると、ようやく彼が振り返り、その顔を見て私はキョトンとしてしまい……。
(えっ?どうして真っ赤になってるの?)
ポカンと顔を眺めて無言になる。
どうして彼が頰を染めてるのか、その意味が分からず……。
「あの…」
どうかした?と訊きたいが、訊いてもいいもんだろうか。
分からずにじぃっと相手の顔を見たまま唖然としてたからだろう。彼が頬を隠すように腕を上げ、一言「何?」と訊いてきた。
「あ…」
赤面の理由を教えて、と敢えて訊くのもどうかある。
だから、私は頭をフル回転させ、ハッ!と思いついたことを彼に訊ねた。
「ねぇ、あの甘い香りについては分かったけど、もう一つのソープみたいな香りは何?」
前を歩く皆藤さんは私に背中を向け、まるで怒ってるみたいにズンズンと無言で歩調を速めてる。
「…ねぇ、皆藤さん」
もっとゆっくり歩いて、と願うつもりで声をかける。
でも、彼は何も言わずに、返事もしないで黙り込んでる。
「…ねぇ、ちょっと」
ぐいっと袖をを引くようにして一瞬足を止める。
すると、ようやく彼が振り返り、その顔を見て私はキョトンとしてしまい……。
(えっ?どうして真っ赤になってるの?)
ポカンと顔を眺めて無言になる。
どうして彼が頰を染めてるのか、その意味が分からず……。
「あの…」
どうかした?と訊きたいが、訊いてもいいもんだろうか。
分からずにじぃっと相手の顔を見たまま唖然としてたからだろう。彼が頬を隠すように腕を上げ、一言「何?」と訊いてきた。
「あ…」
赤面の理由を教えて、と敢えて訊くのもどうかある。
だから、私は頭をフル回転させ、ハッ!と思いついたことを彼に訊ねた。
「ねぇ、あの甘い香りについては分かったけど、もう一つのソープみたいな香りは何?」