旦那サマとは打算結婚のはずでしたが。
「お願い、克っちゃん!重機を出して!」
ぎゅっと胸の前で両手を組み合わせる私は、同僚の迫田克典に頭を下げた。
「庭の紅葉がどうしても邪魔なの。あれを何とか引き抜いて、別の場所に移植して欲しいの!」
日当弾むから…と甘い誘惑を添えて頼み込んだ。
「ああ!?何言ってんだよ」
作業着に着替えたばかりの相手は私を振り返り、「お前、この間結婚したばかりだろ」と呆れてくる。
「他を当たれ」
俺に頼んな、と冷たくあしらわれてしまうが、そういうので諦められる私ではなく__。
「そう言わずにお願い!」
ガシッと彼の太い二の腕を掴み、こんな事お願いできるのは、克っちゃんだけなんだよぉー、と泣き言を言いだす。
「やってくれたら何でも言うこと聞くから!だから、お願い!」
更なる譲歩を示す私に、鬱陶しそうな目線を向けてる彼は……。
『ペシッ!』
「あたっ!」
何すんの、と指で弾かれたおでこを摩りながら見上げる。旦那様と同じくらいの背格好をしている克っちゃんは、ムッとした表情で私のことを睨み付けた。
ぎゅっと胸の前で両手を組み合わせる私は、同僚の迫田克典に頭を下げた。
「庭の紅葉がどうしても邪魔なの。あれを何とか引き抜いて、別の場所に移植して欲しいの!」
日当弾むから…と甘い誘惑を添えて頼み込んだ。
「ああ!?何言ってんだよ」
作業着に着替えたばかりの相手は私を振り返り、「お前、この間結婚したばかりだろ」と呆れてくる。
「他を当たれ」
俺に頼んな、と冷たくあしらわれてしまうが、そういうので諦められる私ではなく__。
「そう言わずにお願い!」
ガシッと彼の太い二の腕を掴み、こんな事お願いできるのは、克っちゃんだけなんだよぉー、と泣き言を言いだす。
「やってくれたら何でも言うこと聞くから!だから、お願い!」
更なる譲歩を示す私に、鬱陶しそうな目線を向けてる彼は……。
『ペシッ!』
「あたっ!」
何すんの、と指で弾かれたおでこを摩りながら見上げる。旦那様と同じくらいの背格好をしている克っちゃんは、ムッとした表情で私のことを睨み付けた。