旦那サマとは打算結婚のはずでしたが。
「そもそも、その条件って何よ!」


初日の子作り宣言が災いしてるお陰で、彼とはその後ゆっくり話が出来てない。
私が作る庭の話も、彼が私を妻に選んだ理由でさえも、ちゃんと聞けてない。


「こういうのでも夫婦って言えるの!?」


納得いかない…と呟き、またベッドにうつ伏せた。
イライラしたままじっとしてたら、うっかり眠り込んでしまったらしく、気づくと朝を迎えていて、皆藤さんとはまた、会話もしないまま日を過ごした。


そして、彼はまた私に謝り、今夜こそ絶対に早く帰る…と言ったんだが___。


「もう、待ちません」


冷たく宣言した私は、知らん顔して仕事へ向かった。


もう彼の言うことんなんて信じない。
彼が好きにするなら私も……と、半ば意地になってた___。



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