旦那サマとは打算結婚のはずでしたが。
初めて見せる顔
午後四時を過ぎて克っちゃんを伴い自宅に着いた私は、月詠みの庭へと彼を案内した。
克っちゃんは雑草がまだ残る家の敷地内を歩きながら庭の様子を見つめ、「広いからって、あんまりにも酷ぇな」と呟いてたんだが__。
「それで?具体的にはどういう感じの庭にしたいんだ?」
ぐるりと月詠みの庭を見回して訊かれる。
だから私は「ちょっと待って」と声をかけ、自室へと向かい、スケッチブックを取り上げて戻り始めた。
そこに描かれたデザイン画を克っちゃんに見せ、こういう感じにしたい…と説明するつもりでいるんだけど。
「これを一番最初に皆藤さんに見せたかったな」
彼に見せて、こういうのでいいですか?…と意見を求めたかった。
だって、二人で月を眺めたいと考えて、その為に庭をリフォームしようと決めたんだから。
ギュッと握りしめて、そう思うなら何故もっと可愛い態度を取らなかったんだろう…と後悔する。
今頃彼はきっと頭にきて、今夜もまた私を放っておこうと決意してるかもしれないのに__。
克っちゃんは雑草がまだ残る家の敷地内を歩きながら庭の様子を見つめ、「広いからって、あんまりにも酷ぇな」と呟いてたんだが__。
「それで?具体的にはどういう感じの庭にしたいんだ?」
ぐるりと月詠みの庭を見回して訊かれる。
だから私は「ちょっと待って」と声をかけ、自室へと向かい、スケッチブックを取り上げて戻り始めた。
そこに描かれたデザイン画を克っちゃんに見せ、こういう感じにしたい…と説明するつもりでいるんだけど。
「これを一番最初に皆藤さんに見せたかったな」
彼に見せて、こういうのでいいですか?…と意見を求めたかった。
だって、二人で月を眺めたいと考えて、その為に庭をリフォームしようと決めたんだから。
ギュッと握りしめて、そう思うなら何故もっと可愛い態度を取らなかったんだろう…と後悔する。
今頃彼はきっと頭にきて、今夜もまた私を放っておこうと決意してるかもしれないのに__。