旦那サマとは打算結婚のはずでしたが。
週末の土曜日、その税理士さんと会うことが決まった。
社長の永井さんは、私が会うのをオッケーした時点で彼に電話を入れ、さっさと約束を取り付けてしまったんだ___。
「ああ、緊張するわね」
事務員の桂さんは何故か朝から興奮気味で、まるで自分がその人と会うような心境でいる。
「未彩ちゃん、今日はちゃんとスカート穿いてきてる?」
いつもの様にジーンズとか作業着じゃないでしょうね?と疑う彼女は、第一印象が何より大事よ、と言ってくる。
「大丈夫ですよ。昨日、社長から『一応女らしい格好しておいで』と言われましたから」
いつも着ないブラウスとカーディガン、それに滅多と穿かないAラインのスカートを選択した。
だからご心配なく…と言うとホッとされ、早く終業時間にならないかしら…とワクワクし始める。
「桂さん、付いて来れないんですよ」
それなのに、そんなに楽しみですか?と訊くと、「そりゃもう」と大きく頷かれて。
「あの庭いじりにしか興味のない未彩ちゃんが男性と会うのよ。しかも相手はスーパー税理士さんだし、これがウキウキしてこなくてどうするの」
「スーパー税理士?」
社長の永井さんは、私が会うのをオッケーした時点で彼に電話を入れ、さっさと約束を取り付けてしまったんだ___。
「ああ、緊張するわね」
事務員の桂さんは何故か朝から興奮気味で、まるで自分がその人と会うような心境でいる。
「未彩ちゃん、今日はちゃんとスカート穿いてきてる?」
いつもの様にジーンズとか作業着じゃないでしょうね?と疑う彼女は、第一印象が何より大事よ、と言ってくる。
「大丈夫ですよ。昨日、社長から『一応女らしい格好しておいで』と言われましたから」
いつも着ないブラウスとカーディガン、それに滅多と穿かないAラインのスカートを選択した。
だからご心配なく…と言うとホッとされ、早く終業時間にならないかしら…とワクワクし始める。
「桂さん、付いて来れないんですよ」
それなのに、そんなに楽しみですか?と訊くと、「そりゃもう」と大きく頷かれて。
「あの庭いじりにしか興味のない未彩ちゃんが男性と会うのよ。しかも相手はスーパー税理士さんだし、これがウキウキしてこなくてどうするの」
「スーパー税理士?」