旦那サマとは打算結婚のはずでしたが。
税理士と結婚して相手の女になったんだろう…と怒った様に言いだす彼に、ますますキョトンとしてしまい……。
「そりゃ、確かに皆藤さんの奥さんにはなったけど……」
だからって何?それを自覚しろと言われても___。
「フンッ!」
呆れたように鼻息を鳴らし、電気ノコを持ち上げてコードをパパッと巻き付け直す克っちゃん。
巻き付け終わると、「帰るわ」と声を発し、サクサクと庭を歩き始めた。
「えっ!?克っちゃん!?」
待ってよ…と言いたい気持ちはあるけど、背中を向けて歩いていく彼を呼び止める気にはどうしてもならず……。
「また明日」
相手も歩みを止めずに、背中を向けたまま手を振った。
それを呆然としたまま見送り、溜息を吐き出して愚痴をこぼした。
「人妻って何よ。婚姻届を出せば誰でも人妻になれるし、妻帯者にもなるでしょ!」
悔しいけど、それを打算的に決めたのは私。
だから、彼の帰りが遅くても文句は言えないし、あんな香りを身に付けて帰っても、それをどうしたの?とは、なかなか口出しだってし難い。
「そりゃ、確かに皆藤さんの奥さんにはなったけど……」
だからって何?それを自覚しろと言われても___。
「フンッ!」
呆れたように鼻息を鳴らし、電気ノコを持ち上げてコードをパパッと巻き付け直す克っちゃん。
巻き付け終わると、「帰るわ」と声を発し、サクサクと庭を歩き始めた。
「えっ!?克っちゃん!?」
待ってよ…と言いたい気持ちはあるけど、背中を向けて歩いていく彼を呼び止める気にはどうしてもならず……。
「また明日」
相手も歩みを止めずに、背中を向けたまま手を振った。
それを呆然としたまま見送り、溜息を吐き出して愚痴をこぼした。
「人妻って何よ。婚姻届を出せば誰でも人妻になれるし、妻帯者にもなるでしょ!」
悔しいけど、それを打算的に決めたのは私。
だから、彼の帰りが遅くても文句は言えないし、あんな香りを身に付けて帰っても、それをどうしたの?とは、なかなか口出しだってし難い。