旦那サマとは打算結婚のはずでしたが。
「お前、朝何を言われてたんだ?」
ホームセンターを出た辺りでそう訊かれ、えっ?と相手を振り返った。
「桂のおばさんにしつこく付き纏われてただろ」
あのおばさん煩いもんな、と言いながらトラックのハンドルを握り、住宅街へと向かって走らせる克っちゃん。
「ああ、あの時ね」
旦那様の作った朝食を食べて、ご機嫌でヘラヘラしながら現場へ向かう用意をしてた時かと思い出し、別に大したこと言われてないけど…と返事した。
「単純に朝ご飯が美味しくて、機嫌が良かったのを勘違いされただけ」
夜に燃えたんでしょう、とそういうのを言われたとは内緒にした。
「朝ご飯?」
「うん、皆藤さんがフレンチトースト作ってくれてて」
朝早く出るからお詫び、と書かれてあったメモを思い浮かべ、彼のご機嫌取りだと分かってたが……。
「ふっくら焼けててバターとハチミツの香りがして最高に美味しかったの。それで、それを思い出してニヤニヤしてたから変に揶揄われただけ」
甘くて美味しかったなぁ…と思い出し、ついヘラッと笑っただけなんだけど、克っちゃんは何故かちょっとムッとして……。
ホームセンターを出た辺りでそう訊かれ、えっ?と相手を振り返った。
「桂のおばさんにしつこく付き纏われてただろ」
あのおばさん煩いもんな、と言いながらトラックのハンドルを握り、住宅街へと向かって走らせる克っちゃん。
「ああ、あの時ね」
旦那様の作った朝食を食べて、ご機嫌でヘラヘラしながら現場へ向かう用意をしてた時かと思い出し、別に大したこと言われてないけど…と返事した。
「単純に朝ご飯が美味しくて、機嫌が良かったのを勘違いされただけ」
夜に燃えたんでしょう、とそういうのを言われたとは内緒にした。
「朝ご飯?」
「うん、皆藤さんがフレンチトースト作ってくれてて」
朝早く出るからお詫び、と書かれてあったメモを思い浮かべ、彼のご機嫌取りだと分かってたが……。
「ふっくら焼けててバターとハチミツの香りがして最高に美味しかったの。それで、それを思い出してニヤニヤしてたから変に揶揄われただけ」
甘くて美味しかったなぁ…と思い出し、ついヘラッと笑っただけなんだけど、克っちゃんは何故かちょっとムッとして……。