旦那サマとは打算結婚のはずでしたが。
それから抜根する紅葉をショベルで軽く掘り起こして、どの程度根が張ってるかを二人で確認する。
「これ結構根が張ってんな。下手すると植え替えた後で枯れる可能性も大きいぞ」
根元を見ながら呟く克っちゃんに、なるべく大きな根っこは傷付けないでね、と更にお願い。
「分かってるよ」
ぶうたれながらも返事をする彼は、少しずつユンボで根を掘り起こし、広げてた麻布の上に抜根した紅葉を乗せて器用に縄を括り付けていく。
「さすが、手慣れてるね」
やっぱり同業者は違うわ、と褒めると克っちゃんは眉間に皺を寄せ、当然だろ…と呟く。
「何年この仕事やってると思ってんだよ」
もう彼此十年くらいやってんだから当たり前だろ、とムッとする相手は、そろそろ三十歳くらいの筈だ。
「はは。そうだったね」
庭づくりに関しては先輩だったと思い出しながら、いい同僚がいて良かった…と安堵した。
(皆藤さんには悪いけど、こんなに頑張ってくれるんだから、それなりに日当も弾んであげないとダメだよね)
「これ結構根が張ってんな。下手すると植え替えた後で枯れる可能性も大きいぞ」
根元を見ながら呟く克っちゃんに、なるべく大きな根っこは傷付けないでね、と更にお願い。
「分かってるよ」
ぶうたれながらも返事をする彼は、少しずつユンボで根を掘り起こし、広げてた麻布の上に抜根した紅葉を乗せて器用に縄を括り付けていく。
「さすが、手慣れてるね」
やっぱり同業者は違うわ、と褒めると克っちゃんは眉間に皺を寄せ、当然だろ…と呟く。
「何年この仕事やってると思ってんだよ」
もう彼此十年くらいやってんだから当たり前だろ、とムッとする相手は、そろそろ三十歳くらいの筈だ。
「はは。そうだったね」
庭づくりに関しては先輩だったと思い出しながら、いい同僚がいて良かった…と安堵した。
(皆藤さんには悪いけど、こんなに頑張ってくれるんだから、それなりに日当も弾んであげないとダメだよね)