旦那サマとは打算結婚のはずでしたが。
ふわっと体が浮くのが分かったのは、だらんと腕が脱力し、肩が引っ張られて重い…と感じた時だ。
薄れた意識の隅っこでは、ザクザクと足早に歩く音が聞こえ、ぎゅっと自分を抱きしめる力強い腕の感触と温かい体温とを覚えた。
(誰…?)
声を出そうにも出てこない。
目も開けれないし、体が重くて言うことを聞かない。
(誰でもいいけど、助けて…)
腕を伸ばして、抱き付きたいのにそうもいかない。
そのうち何処かに寝かされたらしく、揺れてた体が止まって、ホッと息を吐いた。
次の瞬間、ふわっとしたものが唇に触れ、どろっとした何かが口の中へと流れ込んだ。
何?と思った瞬間には、あっという間に唾液を混じり合い、喉の奥へと通過していく。
ゴクン…とそれを飲み込んでしまい、もの凄く甘いと感じた。
もっと飲みたい…と思って、自分から口を開けて流れてくるのを待った。
ふわっとしたものは再び唇に触れ、冷たい液体の様なものが口腔内に入り込んでくる。
それを二、三度繰り返すとようやく少し体が温もった感覚がして、声が出せそうだと思い呟いた。
「もっと…」
薄れた意識の隅っこでは、ザクザクと足早に歩く音が聞こえ、ぎゅっと自分を抱きしめる力強い腕の感触と温かい体温とを覚えた。
(誰…?)
声を出そうにも出てこない。
目も開けれないし、体が重くて言うことを聞かない。
(誰でもいいけど、助けて…)
腕を伸ばして、抱き付きたいのにそうもいかない。
そのうち何処かに寝かされたらしく、揺れてた体が止まって、ホッと息を吐いた。
次の瞬間、ふわっとしたものが唇に触れ、どろっとした何かが口の中へと流れ込んだ。
何?と思った瞬間には、あっという間に唾液を混じり合い、喉の奥へと通過していく。
ゴクン…とそれを飲み込んでしまい、もの凄く甘いと感じた。
もっと飲みたい…と思って、自分から口を開けて流れてくるのを待った。
ふわっとしたものは再び唇に触れ、冷たい液体の様なものが口腔内に入り込んでくる。
それを二、三度繰り返すとようやく少し体が温もった感覚がして、声が出せそうだと思い呟いた。
「もっと…」