旦那サマとは打算結婚のはずでしたが。

どうしてこんな所で寝てるんだろうと目を点にして、そう言えば、ものすごい寒気と頭痛がして意識が遠くなってしまったんだ…と思い出し、誰が此処へ運んで来たんだろう…と不思議に感じながら体を起こしてみようと試みた。


（重っ…！）


体を起こそうとしても、ズシッとお腹の上に何かが乗ってて起き上がれない。
何よもうっ…と頭にきながら体を横に向け、その正体を確かめて、ビクッと背中を仰け反らせた。



（えっ…皆藤さん！？）


どうして彼が此処に？
いや、それよりも何故一緒に寝てる？


自分の部屋よね、と辺りを見回し、壁紙の色を見て間違いないと確認。
慌ててまた顔を見直して、距離を空けながら疑問に思った。



（彼が…私の部屋で寝てる？）


とても不思議で、いやそれよりも…と急に焦る。


どうして彼は私の部屋で寝てるのか。
そうなると自分が庭で倒れた後、此処へ連れて来たのは彼なのか。


彼じゃなければ誰なのか…と、ぐるぐると思案しながら意識のない間のことを思い出そうとした。