涙のち、銃声
“ガチャリ”
真田さんとダラダラ雑談しながら、
電気を消して部屋を出ようとした時、
今日は一度もその姿を見ていなかった俺達の上司、川辺課長が現れた。
「二人ともお疲れ。」
「「お疲れ様です。」」
「ちょっとお前達にお願いがあるんだけど。」
川辺課長は、
“ちょうど良いところに、
うってつけの奴らがいた!”
とでも言いたそうな満面の笑みを見せてくる。
今日も何も事件は起きていないはずだけど・・・?
「悪いんだけど、明日から交通課の応援に行ってくれないか?」
「交通課・・ですか?」
「昨日発生した轢き逃げ事件の捜査をしてるらしいんだけど、
あそこ今インフルエンザ大流行中だろ?
人手が全く足りてないらしい。」