涙のち、銃声
第2話
第2話
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「アズサ・・・食欲出てきた?」
「・・・・ウン・・。」
「薬飲む前に何かお腹に入れたほうがいいんだけど、ご飯食べれる?」
「・・・・パン・・。」
「うん?」
「食パン・・食べたい・・。」
「食パンかぁ・・・。うん分かった。
ちょっと待っててね。」
この時の会話を、“後悔”という言葉で簡単に言い表せられないほど背負い続けている。
どうして家にあったものを食べようとしなかったのか。
どうして家に無かったものをお母ちゃんに頼んでしまったのか。