涙のち、銃声
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「どういう・・事だよ・・?
おい!!もっぺん言ってみろよ!!」
タク坊が警察の人達に掴みかかるのを、ゴローちゃんや他のみんなが必死に止める。
お父ちゃんは動かず警察の人達を見つめる。
その様子を、私は柱の陰から見ていた。
「現場に残っていた破片から車種を特定したのですが・・
車当たり捜査の結果、
該当する容疑者が浮上しませんでした。
恐らく“色”を・・事故を起こしてすぐに“塗装”を変えたんだと思われます。」
「・・・・。」
「だったらこの辺の塗装業者をとっ捕まえて、
事件の日から今日までに車の色変えた奴を調べればいいだろ!?
そんな事、馬鹿の俺だって分かるぞ!!」
「タク坊、落ち着け。
刑事さんだってやってるはずだよ。
・・そうですよね?」
「今のところ該当者がいません。」
「・・・・。」