涙のち、銃声


「・・・もう・・捕まらないの・・?」


「正直・・俺達も一体何が起きてるのか分かんなくて・・。

あいつらは『証拠は揃ってる』、
『特定は時間の問題』って言ってたのに、


急に掌返して『分からない』、『容疑者が浮上しない』って言い出して・・。


挙げ句の果てに捜査縮小・・・。

でも・・大丈夫ですアズサ様。悪いことした奴を・・神様は絶対に許さない。」


「・・・・・・・・・・・・・。」





お母ちゃんを殺した人が分かれば、少しはこの気持ちが変わったかもしれない。


だけど結局、警察の人達がウチを訪問する事はもう二度と無かった。



“お母ちゃんは私のせいで死んだ”


自分の中で結論付けられ、

お父ちゃんやみんなが私を抱き締めて止めてくれるまで、

ずっとお仏壇に向かってお母ちゃんに“ごめんなさい”を繰り返し呟いていた。






第2話 完





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