涙のち、銃声
第3話
第3話
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『一旦家に帰りますので、
ちょっとだけお待ち下さい!!!』
と俺達に告げていた凛子ちゃんが猛ダッシュで署に戻ってきた。
「おぉ~・・いいね。」
真田さんが早速鼻の下を伸ばす。
制服から女性用スーツに着替えた凛子ちゃんが、恥ずかしそうにこちらへ敬礼した。
「“刑事”体験なんて滅多に出来ることじゃありませんから!
これでどこでも潜入できます!!」
張り切る凛子ちゃんを横目に、被害者 村山セイコについて調べていた情報を纏める。
「やっぱり早苗さんが不在なのは痛いっすね。」
「あいつの調査力は半端ないからな。」
被害者や事件関係者の情報は、いつも早苗さんがパパッと調べて提供してくれていた。
早苗さんとのスピードは段違いだったけど、なんとかそれなりの資料が出来上がる。