涙のち、銃声
「あ~お義母さん。
今だから言いますが、もうヒロコとは別れようと思ってたんですよ。」
「・・・は・・・・?」
「・・・・・・・・。」
「いやだってガミガミうるせぇし。
酒は1日3本とかワケ分からん家訓作るし。
そりゃ死んだのは俺も悲しいですけど、
別に“経理”だってよそから優秀な女の子採用すればいいし。
・・それより聞いてくださいよ!!
“ミヨちゃん”ってスゲー可愛いコンパニオンがいて、もうヒロコに比べたら全てが段違い!
アズサ、もうすぐ新しい“お母ちゃん”を用意してやるから待ってろよ。」
お父ちゃんの言葉に、
お婆ちゃんが湯飲みを投げつけた。
熱湯がお父ちゃんにかかると、今まで見たことのない“怒り”の表情をこちらに向けてきた。
「誰がこの家を支えてきたと思ってるんだクソババア!
ヒロコやアズサの飯を、誰が今日まで食わせてきてやったと思ってるんだ!?
そんなに俺のやり方が気に入らねぇなら、
アズサ連れてどこへでも行きやがれ!!」