涙のち、銃声


「はっきり言ってやろうか。

保育園のお迎えも、肩車も。
俺にとっては迷惑でしかなかった。」


「・・・・・・・・。」





「アヒャヒャヒャ!
ゴローの兄貴、言い過ぎですって。」


「タク坊。お前もなんか溜まってたもんあったら吐き出しとけ。」




追い討ちを掛けるように、ゴローちゃんとタク坊は“私の事が嫌いだった”と告げてきた。


「・・・ごめんなさい・・・。
・・今まで・・ごめんなさい・・。」



もう死んだ方がいいのかもしれない。


頭の中が“自殺”という文字で覆い尽くされていきながら、

お婆ちゃんが運転する車に乗り、

お母ちゃんが小さい頃に買ってくれたウサギのぬいぐるみを抱き締めていた。





















 




 


 


< 52 / 151 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop