涙のち、銃声


「ムコウジマ市長 大石テツヤの一人息子が、奥様を轢き逃げしたと我々は断定しました。」


「大石市長の・・・息子だと・・?」


「・・・・・・・・・・・・。」


「・・・・・・・・・・。」


「・・・・・・・・・。」


「・・圧力か?」



一変した警察の態度。そして今の話。
学が無い俺だってすぐに理解出来た。



「大石市長は・・今やムコウジマだけでなく、国政にも顔が効く大物政治家。

だから我々は・・・・我々警察は・・!!」



言葉を飲み込んだ刑事さんが何を言おうとしたのかも理解した。


警察は圧力に屈した。

政治家と警察の癒着。


いつの時代も、
俺達一般人が知らないだけで、

こういう黒い闇というのは存在しているといった所か。


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