涙のち、銃声


タク坊が買ってきたお弁当の上に、
アズサへの置き手紙を残す。


本当はヒロコの言いつけを守って、
不味くても、半分以上残されても、

俺達が作った“手料理”を食べさせてやりたかった。



「ごめんな・・アズサ・・。」



「おやっさん。帰り道、集団下校の子供達とすれ違いました。

もうすぐ帰ってきちまいます。」


全員が向かった事を確認して、
最後にタク坊と一緒に家を出る。


もう古くなって使わなくなった機械や、

修理部品を保管するために借りていた近所の貸し倉庫。


野郎だけで下世話な話をする時だけ、

皆でこっそり集まっていた通称“集会所”へと向かった。














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