涙のち、銃声
「・・・だったらお前の命・・
・・俺に預けてくれるか・・?」
「・・・?」
「アズサを・・・
助けてやってほしい・・。」
「・・・・・・・・・・・。」
「・・俺達は・・ヒロコの仇を討った後に死ぬ・・・・。
都合の悪い事実を隠すのが警察連中のやり方だ。
仇討ちの真実は、ヒロコの時と同じように闇へ葬られるだろう。」
「・・・・・・・。」
「お義母さんがいるから大丈夫だとは思う。
でも・・アズサが20歳になるまで、
あの子の事を影から支えてやってくれ。
そして成人を迎えた時、
全てを話してやってくれ・・・。」
「・・・・・・・・。」
「・・・・・・アズサに伝えてくれ。
“お母ちゃんはアズサのせいで死んだんじゃない”
“お母ちゃんは何も怒っていない”
“だから幸せになれ。
お母ちゃんの分も、
お父ちゃんの分も、
幸せになれ”。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・。」
「タク坊・・・。」
「・・・はい・・・・。」
「今すぐここから逃げ出して・・
生きて・・・生き抜いて・・・
アズサの為に・・・
その命使ってくれないか・・・・。
・・・・頼む・・・・・。」
「・・スッ・・スッ・・・
・・・アア・・・アアア・・。」
「・・・・・・・。」
「・・・がじごまり・・まじだ・・・。
おやっざん・・おで・・おで・・・
ごの・・いのぢ・・
・・このいのぢ尽きるまで・・
アズサぢゃんのだめに・・・
・・づかいまず・・・・。」