涙のち、銃声
「行くぞ。」
外にいる間は我慢していたこいつらだったけど、
扉をぶち破り、家の中へ侵入すると、
激しい雄叫びを上げながら突き進む。
同時に、裏から突入した連中とも無事に合流出来た。
俺達の怒声に慌てふためいたボディガードが至る所から現れるが、
日本刀を持ったゴローが次々と俺の進む道を空けてくれた。
そのまま2階の・・・まずはヒロコを殺した・・大石シンヤの部屋へ・・!!
「な・・なんだお前ら!?」
「・・・・・・・・・・・・。」
金髪にピアス。
まるで昔のこいつらを見ているかのようなパジャマ姿の男が、ヒロコを轢き殺した男だった。
だけどこいつらと決定的に違うのは、
このアホ息子は何の苦労も、1円を稼ぐ大変さも知らずに生きてきたお坊ちゃん。
『市長は俺が殺す。
だからアホはお前達の好きにしろ。』
事前にそう伝えていたので、
代わる代わる皆が、
大石シンヤの顔面に拳をめり込ませ、
金属バットをその体に叩き込んだ。
俺が指一本も触れる前に、紫色に変色してピクリとも動かなくなったアホ息子は死んだ。