涙のち、銃声

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“え～こちらが現場となった大石市長のご自宅です。

見てください。何十人と警察官、
あるいは捜査関係者でしょうか？

続々と家を出入りし、
物々しい雰囲気が周りを包んでいます。

続報入り次第また中継致します。
一旦スタジオへお返しします～。”




“はい。現場から中継でした。

え～今日は番組の内容を一部変更してお送りしております。

昨夜発生したムコウジマ市　大石テツヤ市長襲撃事件。

警察が犯人グループを公表しました。

こちらのフリップに纏め・・・”




テレビに映る司会者がフリップを出して、たくさんの顔写真が出た途端テレビが切られた。



「アズサ。見ちゃダメって言ったでしょ？」


「・・・・・・・・。」


「いい？もうあの男は一切関係が無いから、お友達に変な事言っちゃダメよ。」


「・・・・はい・・。」


「埼玉に住んでるお婆ちゃんの親戚が、

“ウチで一緒に住まないか？”
って言ってくれたから、

向こうで生活する事にしたからね。

学校にも転校手続きをするから。」