涙のち、銃声


「タク坊・・どこ・・?タク坊!!!」


嫌われたと思っていた。
私自身、黒く覆っていた。



・・タク坊・・・ゴローちゃん・・
・・・・みんな・・・・


「・・・スッ・・・スッ・・・
・・・・お父ちゃん・・・。」





“ポトッ”


「・・・・・・・?・・!?」


背後で何かが落ちる音がした。


目を凝らし、それがまた折り鶴だと認識すると、小走りでそれを拾い上げた。



【成人式の夜、会いに行きます。】


再び解体して確認した裏面。
そこに記載されていたメッセージ。


“生”にしがみついていた細い糸は、
確かに太い糸へと変わった。



























 





 



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