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「いや、誰も………」

「だろうな」

「え？」

「お前、まぁ、彼女はいたよな？
あんまどの女とも長続きしてなかったけど
今は、沢田だっけ？
あいつと付き合い始めたんだよな？
まぁ、他の女よりは沢田の方がお前には合ってるんじゃね？」

「あー、まぁ」

「じゃあ、ヤれば？
向こうもその気だったんだろ？」

「は？いや、だからっ、沢田は付き合うのも初めてみたいだし
ゆっくり、別に急ぐ必要ないし……」


露骨な陽太に戸惑う
あまり、そんな話をしたことがなかったから


「ふぅん、じゃあ冬華ちゃんとのファーストキスは？」

「な、何で………」

「良いじゃん！俺もモテ男のお前には興味あんだよ」

「つ、付き合った日」

「へぇー、じゃあ、セックスは？」

「い、一ヶ月位かな？
もう良いだろ？
あん時は若かったんだよ！
今は大人だし、理性だってあるから！」


どんどん聞いてくる陽太は強引で居心地が悪い
答えろと言わんばかりの勢いだ


「逆だろ」

「え？」

「まぁ、若かったからがっつくのはわかるけど、お互い初めてだよな？
初めてなんて緊張するじゃん？
それでも、触れたい、側にいたいって欲望が生まれるからだろ？」

「あー、まぁ」


冬華の事が好きで好きで仕方なかった
大好きだった
初めてとか、まだ早いとかじゃなくて
冬華を知りたかった