COLOR
「冬華、大好きだよ
もう、離したくない」
何度だって告げてやる
こんなに想いを告げるのも冬華だけ
「わかったから、もういい」
少し恥ずかしそうな冬華
色んな表情を見せてくれる冬華に堪らなくなる
「冬華大好きだ!」
「もう、いいって!」
そう拗ねた顔が可愛くて
俺は顔を近づけた
「むぐっ」
望んでいた場所には近づけなかったけど
ペロッと遮られた手を舐めた
「きゃっ」
「冬華に触れられるならどこでも良いよ」
「もうっ!」
「あー!可愛い!デートしよう!」
調子に乗った俺に冬華は「遠慮しときます」と一刀両断
それでも諦める訳もなく
このまま泊まるのと、デートに行くことを天秤に掛けて、ちゃっかりデートの約束にこぎ着けた
あれから、二週間
持ち前のしつこさで、デートを繰り返し
手を繋ぐだけは許してもらえたって事は少しは俺の気持ちをわかってもらえたのかな?
手を繋ぐ、ただそれだけで幸せなんだから
それでも、魅力的な冬華が心配で
きっと、弁護士の仲間にも人気がありそうだ
今は彼氏が居ないって言ってたけどいつそんな男が現れても可笑しくない
「冬華………」
「なに?」
優しい"なに?"だ
冬華といると、穏やかで居られる
俺は繋いでる手をぎゅっと握りしめた
「冬華が好きです
結婚を前提に付き合ってください」