COLOR
「冬華愛してる、結婚しよう」
そう言って突き上げた
四年ぶり
冬華との行為も、男女としての交わり自体も
しなる身体は美しかった
四年前と何も変わらない
俺の欲に返事なんて出来ない冬華に何度も何度も欲をぶつけた
今は返事なんてなくていい
冬華の身体に俺を残せたらそれでいいんだ
何度も攻め立てられて、最後には意識を手放した冬華の頭を撫でて引き寄せた
初めて冬華を抱いた日を思い出した
キスはその日に
セックスは一ヶ月後
高校生で初めて同士の付き合いで、そのスピードは早かったと思う
それでも、冬華に触れたかった
本能だと思う
溢れ出る想いを伝える方法がそれ以外に見付からなかったんだ
セックスしたかったんじゃない
ヤりたかったとか、そんな下世話な話じゃない
ただ、愛し合いたかった
あの日も冬華の頭を撫でて抱き寄せて
俺はこっそり涙を流したんだ
これ以上ない幸せを感じて
「冬華、結婚、しよう」
出た声は情けなくも涙声
幸せで泣けるなんて、幸せだ
この幸せを、失くさなくて良かった
一度も返事はない
それでいい
いつか返事を聞かせてくれるなら
俺はしつこいからな
静かに眠りに誘われる中で聞こえたのは、夢か現実か………
「うん、なつ、私をお嫁さんにしてね」