嘘と心と愛してる。


程よくお酒も回って楽しくなってきたら、再びダンスフロアへ玲華と飛び出す。
好きなJ-popは大きな声で歌う。どんな歌詞でもこの空間なら関係ない。かわいい女の子と目があったら大笑いしながら一緒に歌う。もちろん、好みの男性がいたらその人とも歌うのかもしれない。

「ねえ!一緒に乾杯しない?」

楽しく歌ってる時に邪魔しないでと思いながら振り向くとそこには、さっきのかっこいい人のツレが立っていた。こんな機会は絶対に逃せないと、私はその提案に乗ることにした。

「うん!そっちのお兄さんも一緒にどう?私も友達がいるし。」
「じゃあ、みんなで乾杯だね!」

こんなに上手くいくことなんてあるのかと驚きながら、会話を進めつつバーカウンターへと向かう。かっこいい人はこちらを見ない様にしているようだった。玲華は急な出来事に言葉を失い、ただ私の誘いに乗ってついて来るのに精一杯だった。


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